都会の生活は疲れる。田舎でのんびり暮らしたい。などの理由で移住を考えている方もいらっしゃると思います。
かくゆう私もその中のひとりで、早期退職で世界自然遺産「屋久島」に移住して5年。
どのようにして私が移住を決意してのか、どんな生活を送っているのかを書いていきたいと思います。
第1回は、世界自然遺産 屋久島に移住するに至った経緯について紹介します。最後に、屋久島町の移住支援事業を紹介していますので参考にしてください。(私は、屋久島を移住場所として勧めているわけではありません)

定年を迎える?
埼玉県で生まれ育ち、18歳で埼玉県内の下水道関係の会社に就職し、結婚、残念ながら子宝に恵まれませんでしたが大きな病気もなく、時折旅行にも出かけることもでき、夫婦ふたり楽しく過ごしてきました。
そんな48歳を迎えた年の正月、ふと あとひと回り(12年)したら60歳?定年?えぇっ😨
定年を迎えるという事実に愕然とし、定年後のについて考え始めました。

「定年後は田舎でのんびりと暮らしたい」は夫婦共通の思い
私は、埼玉県の北部の農家生まれで、子供頃から畑仕事を手伝っていましたが、当時は田舎暮らしが嫌でしょうがなかったです。そのため、実家から通勤できる職場でしたが就職後に家を出ました。都会は、若いころは賑やかで、便利で快適でしたが、年を取って仕事に疲れを感じ始め、田舎で畑仕事をしながらのんびり暮らしたいと考えるようになっていました。
でも、妻は生まれも育ちも都会暮らし、田舎に移住することをどう思うだろうか。
そんな事を考えながら、2年が経ちってしまい、覚悟を決めて妻に相談しました。
私が、田舎へ移住したいこと伝えると、意外にも妻も田舎で暮らしたい言ってくれました。それじゃあ そうしようかと意外と簡単に田舎に移住することが決まりました。

いつ・どこに
まずは いつ移住するのか。
当初は、定年する60歳にと思っていたのですが、私の会社には早期退職制度というのがあり、その対象年齢の55歳を目安に退職、移住する事にしました。
次に、移住先です。これが最大の難関。
私の出身は埼玉県とはいっても北の方の田舎育ち。妻は、南の方の都会育ち。
私の生まれ故郷にUターンという話もありますが、私の中では最初からNGでした。もともと、実家での生活が嫌で家を出たのですから、生まれ故郷に帰ることは考えませんでした。今となっては、家も土地の何もないのですけどね。

さておき、
これからの人生をその場所で長く暮らすわけですから、慎重に決めなくてはいけません。とにかく、家族全員が気に入った場所を選ぶこと これが一番。そうでない場合は、子供、奥さんの気に入る場所を選ぶ。夫の希望は最後で、その方が長続きするとよく言われています。
話し合いの中、妻の友人が屋久島に移住してに住んでいて、妻は旅行で何回か行っていて、屋久島に移住したい。「貴方も一回行ってみたらどう」 というのです。
私は、屋久島という名前は知っていましたが、世界死自然産以外知らなかったので、一度、二人で行ってみようということになり1週間旅行することにしました。
屋久島へ旅行 その1 観光旅行
屋久島は、私が初めてということで、観光をメインしながら、島の様子を見て回りました。
まず、屋久島と言ったら縄文杉が有名なので「縄文杉トラッキング」、その他 「海水浴」、「シーカヤック」「ドライブ」などなど屋久島を満喫しました。





観光中や合間に移住に関することについて、妻の友人やガイドの方、宿泊先の若主人(観光に来て移住された方)に屋久島での生活を聞いたりもしました。
屋久島は、暖かく、自然豊かでいいところだよ。あなたたちが屋久島に移住するのは歓迎。ただ、ここは南の離島で、夏は台風が良く来て、そのたびに船が欠航して、スーパーの棚から食料品がなくなることもあるよ。また、停電が2~3日に及ぶこともあって、埼玉のような生活はできないと思うからそれなりの覚悟は必要だよ。
島の産業は観光産業と農業が主であり、観光(ガイド業)はシーズンオフの冬場の収入が減るのでアルバイトをやらないと生活できない。また、農業は島の特産品である「ぽんかん」「たんかん」が島の高年齢化によって、手つかずの畑が増えているという。そのためか、農業を仕事にする場合は歓迎されるようである。しかし、農業一本で生活するのは難しいらしいとのこと。
島の生活は、大変なことがたくさんあって、本州のほうが便利でいいのかなと思いましたが、自然の多く残るきれいな屋久島、空気や水の美味しい屋久島がたいへん気に入り、また屋久島の「ぽんかん」「たんかん」栽培にも興味があったので屋久島移住で準備することに決めて帰りました。
私の場合、こんな風に早く決めてしまいましたが、もっと慎重にいろいろ調べたいという方は各自治体の移住相談センターまたは全国44都道府県1政令都市への移住相談ができるふるさと回帰支援センターで相談されたらいかがでしょう⇨ふるさと回帰支援センター
屋久島へ旅行 その2 リサーチ旅行
1週間の旅行で屋久島移住を決めたあと、そのあと数回屋久島を訪れました。
その目的は、
移住先の生活と「ぽんかん」「たんかん」の栽培状況を地元の方にリサーチすることです。
訪れる時期はシーズンオフである2~3月にしました。(料金が安いのもありますけど)

とにかく、いろんな人と話をしたい。妻の友人からの紹介、露地販売所の地元の方など立ち寄った場所で話をしました。その他、役場も訪れ移住関連担当者から話を伺いました。さらに、地元の方に紹介いただいた「たんかん」栽培されている方の果樹園を訪れ、栽培方法も教えていただきました。

十分であったかどうかわかりませんが、お買い物事情、住宅事情、就職事情、医療関連、ライフライン関連などを知ることができました。なお、私たちには子供がいなかったので、幼稚園や学校についてのリサーチは行いませんでした。一例がこんな感じ・・・
- 買い物は、スーパーは数店舗あるが大きめの集落にしかない。住む場所によっては、車で4~50分かかる。また、ドラッグストアは、3店舗あるが同じ集落にある。
- 物価が高い。
- 不動産屋は数軒。家賃相場はやや高い。個人から賃貸できる場合もあるが、信頼できる人の紹介でないと難しいらしい。また、トラブルがあった時の対処が大変らしい。
- 仕事はあるが、給料はそこそこ。贅沢しなければ生活できる範囲。
- トイレは、非水洗トイレ住宅も結構ある。そのほか、簡易水洗トイレ(水で洗い流すが汲み取り式)、水洗トイレ(浄化槽)。農業集落排水(下水道設備)が一集落ある。
- 島内居住住民は、鹿児島への航路・空路の割引が受けられる。
- 島であっても北と南で結構温度差がある。「ぽんかん」「たんかん」を栽培するなら、島の南に住んだ方がいい。
- 医療事情について、診療所は複数あり、総合病院もある。ただし、本格的な治療は鹿児島市の病院に行っている人が多い。
- ネットワークは、「ADSL」(現在は、「光」が整備されている)なので、ストレスがある。ポケットWifiを契約をすすめる。
などなど、現地でないとわからない情報もあるので、現地リサーチは十分やった方がいいと思いました。
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それでも、なかなか現地に行けないという方は、役場に電話したり、移住者のブログを確認したり、移住相談センターに相談してリサーチできます。
東京移住相談センター⇨ふるさと回帰支援センター
鹿児島県移住相談センター⇨かごしま移住ネット
屋久島町移住支援情報(2024年3月現在)
ここでは屋久島役場の移住支援について概要を紹介します。それぞれ、条件などありますので詳細は屋久島町役場HPまたは役場に電話などして確認してください。
屋久島役場⇨屋久島役場HP

「航路・航空運賃割引制度」「暮らし体験住宅制度」以外は、私が移住した後に制度化されました。
また、「暮らし体験住宅」に応募しようと思いましたが、募集に気が付くのが遅く、期限切れで申し込めませんでした。
航路・航空路運賃割引制度
2017年に施行された「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法」により、本土から遠く離れた国境地域の離島で暮らす住民が、本土を行き来する際の船と飛行機の運賃を一部支援する制度により、屋久島⇆鹿児島、屋久島⇆口永良部、屋久島⇆種子島の運賃の割引が受けられる。この制度は、屋久島に限らず、指定された8都道県・71島が適用されてる。


暮らし体験住宅制度(屋久島)
屋久島へ移住を希望する方が島での暮らしを体験できる移住体験住宅を4棟整備。利用期間は、3か月以上1年未満で月10,000円。さらに、テレビ、冷蔵庫など一部設備が整備されている。
ただし、住宅の空きが出てからホームページなどで不定期に募集されるので、定期的に確認する必要があります。
定住促進住宅(口永良部島)
口永良部島に移住される方用に用意された賃貸住宅。最大7年まで月10,000円で借りられますが、備品は用意されていないようです。

移住者住宅取得事業等補助事業
屋久島町への移住及び定住する方に住宅の取得、修繕に係る経費等の一部を補助する制度。予算がなくなり次第受付終了。
- 移住者住宅取得費用支援事業 住宅の購入費 事前申請
- 空き家改修費用支援事業 住宅の改修費 事前申請
- 移住費用支援事業 本町へ移住する際の荷物運搬料及び自動車搬送運賃の経費
屋久島町移住支援金
東京23区(在住者又は通勤者)から町内に移住し、中小企業等に就職または起業した場合に、移住支援金を支給。予算がなくなり次第受付終了。
移住促進家賃等補助制度
屋久島町へ移住しようとする方の住宅賃借等に係る費用を補助する制度で初期費用最大5万円、月最大1万円で最長24月。

第1回は、移住場所を決めるまでの経緯と屋久島町の移住支援策を紹介しました。
第2回は、移住先の仕事のための資格取得に関する記事です。こちらから➡ 世界自然遺産の地 屋久島移住(2)
本記事が皆様の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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