屋久島の里 第19弾
屋久島の北部に位置する志戸子は、海岸沿いにガジュマル公園が観光スポットして有名です。また、防波堤から眺める海や背後の津森山が大変美しく、春には山桜が山一面を覆い、屋久島でも特出した山桜の多い集落。
50 トビウオ漁
志戸子集落は昔、集落をあげて、トビウオ漁を行っていました。5、6月の夜明け前、トビウオの産卵時期に合わせて漁が行われ、二隻一組となり袋網で獲っていました。艏には魚群を発見するのが上手な熟練者、艫には舵取りの腕の立つ者が配置され、潜り手は海に飛び込み網に魚を追い込み、網をあげる合図をします。
また、昼間に出る漁は、女の人や子供も参加することもありました。
帰港時には大漁旗を掲げ、どの船が大漁だったのか集落の人が見学して話題にしていたそうです。
他にもサバ釣り漁も盛んに行われています。昔は夜に光とかぶしで釣りをしていましたが、今は日中に釣るようになりました。釣り方は変わりましたが、首折れサバのさしみの鮮度は、今も昔もとても新鮮です。
51 住吉神社
御祭神は、底筒男命(そこつつおのみこと)、中筒男命(なかつつおのみこと)、上筒男命(おわつつおのみこと)、息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと)。
創立については、年月日不詳。古来より現在社地に鎮座しており、他の島内にある各神社と同様に、神仏混淆(しんぶつこんこう)により、いつしか社殿が荒廃しましたが、明治2年、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)後、神社復興に至り、明治6年10月社殿が改築されました。更に昭和45年に本殿、拝殿共に鉄筋コンクリートに改築しました。
参道には、見事な老杉が並び立っています。社殿の傍には、巨大なアコウの木そびえ立っています。
祭事:例祭8月29日、春祭2月19日、秋祭り11月26日
90 五輪塔
五輪塔とは、下から、方形の「地輪」、球形の「水輪」、三角形の「火輪」、半月形の「風輪」、宝珠形の「空輪」からなる供養塔で、物質の構成要素である「地水火風空」を表しています。
物質の構成要素である「地水火風空」であるという考え方は、元々インドにあった思想で、五輪塔の成立にはインドの思想が大きな影響を及ぼしていると考えられています。
この石塔の石質はすべて黄色の溶結凝灰岩(山川石)で、火輪辺縁に切り込みがあることから江戸期の造立だと思われます。
多禰国(たねのくに:現在の屋久島、種子島)の宗教は中世まで律宗でした。しかし、日隆聖人(にちりゅうだいしょうにん)の弟子、日良上人が種子島にやってきて布教した結果、1469年頃に法華宗へ改宗を行うこととなりました。そのため、それ以降に造立された石塔は法華宗由来の造塔となります。
五輪塔は当初、住吉神社周辺に造立されました。時期は不明ですが現ソフトボール場に移転され、その後昭和57年に現在地に移転されています。
※日隆聖人とは、
室町時代の法華宗の僧で織田信長が亡くなったことで知られる「本能寺」をはじめ、計14カ寺の寺院を建立した。法華系仏教の一派である「本門佛立宗」では門祖と称えられている。
※五輪塔:春牧「24 オデラ(於手良)の石塔」屋久島の里行ってごらん(春牧集落)
志戸子ガジュマル公園
志戸子海岸近くに位置するガジュマルと熱帯植物が茂る公園です。入場は、有料ですが、園内は遊歩道が整備されていて、約15分で園内をまわれます。
トイレ&駐車場有:駐車台数は15台
屋久島の一部の集落で語り部さんのガイドにより集落の案内を行っています。 詳しくは、こちら⇨屋久島の「里めぐり」
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